福祉用具と機器・車両
福祉車両
福祉車両の全般に関わること、運転用と介助用に分けてお伝えします。
・福祉車両を実際に見る
日本各地で開催される福祉機器展を見に行く、もしくは各メーカーの展示場やディーラーの展示場所で見る方法があります。大きな福祉機器展が東京、大阪、名古屋で開催されますが、地方都市でも定期開催されている機器展もあります。
3大福祉機器展
- H.C.R(東京)
- バリアフリー(大阪)
- ウェルフェア(名古屋)
- 日本自動車工業会
- ロホクッションのロータイプまたはミニマックス
- エクスジェル
- Nissin自動車のAutoBox
- トヨタ自動車の製品 どんなタイプの車いすでも対応というわけではないので、各自でお問い合わせください。
- Nissin自動車の製品
- 動画
東京では10月、大阪では4月、名古屋では5月に定期開催しています。やはり東京ビックサイトで開催されるH.C.Rは規模が桁外れです。
最も参考になる福祉車両の資料は日本自動車工業会が公開しているwebカタログでしょう。
<各メーカーリンク一覧>
・税の優遇や助成について
新車の購入時にはさまさまな優遇があります。車に関わる情報として、駐車禁止の免除や高速道路の半額などもあります。
非常日分かりやすいリンクがありますので、こちらをご参考にしてください。
【自分で運転する】
・購入方法
自身で所有して運転する場合は、福祉車両の新車を購入するのか、所有している車を改造するのか、中古の福祉車両を購入するのかを選択があります。また車いすの積み込みを自身で行うのか、機器を使用するのかも検討します。これらを自動車を使用する目的や状況を想定し検討していきます。
・車用クッション
運転席に褥瘡予防クッションを使用することは重要です。車いすのクッションは高さがあり、共有しにくいです。
・車いすの積み込み
・車いすと車への移乗
頸髄損傷の方で移乗動作能力がそれほど高くない場合は、車いすと車の隙間をどのように乗り越えるのかということが課題になります。安価に木製の移乗用のボードを自作することも可能ですし、一般的な移乗用ボードを活用することも可能です。また、シートを改造することも可能です。
福祉車両の改造メーカーは地域によって異なるため、皆様の地域と福祉車両と改造と検索してください。
・C5の方でも運転可能な福祉車両があります。
・参考になる失敗談
車いすと車のシートの移乗が可能で、車いすの積み込みは機器を使用している人の車いすの作り変えの依頼がありました。その方は脊柱が大きくゆがんでいたので、背もたれを折りたたむタイプではなく、取り外しが必要な固い背もたれとしました。
しかし、車に移乗した状態では1人で背もたれの着脱が困難で、通勤には使用できないということが後で分かりました。それぞれの関係性とシチュエーションを十分に検討してから選択するという教訓になりました。
経済的な余裕がある方は購入で良いと思います。少しでも節約したいという方は、まず使用する頻度を具体的に考えてから福祉車両を使用するかを検討します。頻繁に外出することが想定できる場合は、もちろん購入になります。
病院への通院が主であったり、外出する機会がまだ想定できないかたは、自宅退院に合わせて絶対に購入すべきモノではなく、生活してから本当に購入すべきかを選択する方法があります。
各自治体から支給されるタクシーチケットを活用して介護タクシーを利用したり、レンタカーを借りたり、居住地の社会福祉協議会が実施している格安の福祉車両のレンタルも可能です。社会福祉協議会が所有する福祉車両は小型車両のみという場合もあるので、各自で確認してください。
なお、介護タクシーは値段が同一のはずですが、大きく異なる場合もありますので、各社に価格を問い合わせると良いでしょう。
新車の購入になると納車まで2か月が必要になることもありますので、ご注意ください。
・役に立つ失敗談
@電動車いすが福祉車両に入らない。
A電動車いすが重くて、スロープの耐荷重や対ウィンチ能力を超える。
B車いすの格納装置に車いすが入らない。
C大きめの車を準備したが、運転席から声が届きにくい、また、飲み物を渡すこともできない。
D維持費と燃費と運転のしやすさを考えて軽自動車にしたが、車内スペースが狭くて圧迫感が強い、また、運転中に大きく揺れると頭が天井にぶつかってしまう。
E福祉車両を購入したがほとんど使用する機会がなく、レンタルの方が良かった。
(2016.1現在)